ドルパで凛をゲット出来なかった傷心の余は、北の台地を流離ってきたのだった。
「ただいまタマ姉。セイバーさん。おみやげにアイスクリームを買ってきたよ」
と言う訳で余が青森で買ってきたのは四月中頃に発売されたリプトンのペットボトルについていたおまけ。
ピエール・マルゴリーニ・アクセサリー・コレクションというらしい。
関東では瞬時に売り切れて買えなかったのだが、三戸という街のサークルKで全種類売っていたよ。
余が買ったのは三種類で、これはコーンシングルのチョコレート。
こっちはコーンダブルでバニラとマンゴ。
「ありがとうリョウセイ。おいしそうだな」
「いえいえ、どういたしまして・・・って、セイバーさん、あほ毛がないよ?!」
「うむ、よく気づいたな。流石は我がマスターだな。
これはドルパで購入した唐糸屋のウィッグだ」
「袋から出した直後でボサボサみたいだけど、似合っているよ」
「妙に詳しいなリョウセイ。でもそれは言わない約束だ」
「ちょっとリョウセイってば、セイバーにはダブルなのに私にはシングルってどういう事よ?!」
「だってセイバーさんには凛ちゃんをお出迎えしてくるって誓ったのに出来なかったから・・・」
「・・・それでは仕方がないわねぇ。許してあげようかしら」
「ありがとうタマ姉・・・って、その衣装は?!」
「リョウセイが好きだと思って、巫女装束」
「・・・・」
「気に入った?巫女風衣装はAngelPafaitさんので、千早は綾花さんのよ」
「あれ、でも千早はセイバーさんに買ったんじゃ・・・?」
「仕方がないでしょ。アゾンの巫女服は袖が長すぎて千早の袖に入らなかったのよ」
「余にはカップシングルのチョコレートを買いました」
「リョウセイってば、誰に向かって言っているのよ?」
そんな訳でアキバの食玩屋でも板チョコ以外見かけなかったこのシリーズを
想定もしていなかった青森で買う事が出来ました。
おかげで傷ついた心が癒されたリョウセイでした。