さて、今回は久しぶりに知的なお話をしようと思う。
今から658年前の正平七年(西暦1352年)二月二十六日は、足利直義の命日である。
今ではすっかり定説となった足利直義の肖像画である。
足利直義は太平記に出てくる人物で、足利幕府を開いた足利尊氏の実弟である。
尊氏と直義は本当に仲の良い兄弟でした。
幕府を開いた時、尊氏は清水寺に有名な願文を収めている。
「この世は夢の如くに候、尊氏にたう心たはせ給候て、後生たすけさせをはしまし候、
猶猶とんせいしたく候、たう心したく候、たう心たはせ給候へく候、
今生のくわほうにかへて、後生たすけさせ給候へく候、
今生のくわほうをは直義にはせ給候て、直義あんをんにまもらせ給候へく候」
尊氏は幕府を開いた直後に「自分は隠遁するから来世で幸せにしてくれ。
この世での幸せは直義に与えてください」とお願いしているのだ。
それぐらいに尊氏と直義は仲が良かったのだ。
戦は強いがどちらかというと優柔不断な坊ちゃんである尊氏に対して、
直義は戦は下手だが政治家としては優秀であった。
そんな二人が協力して幕府を開く事が出来た訳だが、のちにこの兄弟は対立する事になったのである。
NHK大河ドラマ太平記、最終回「尊氏の死」から、恵源こと足利直義。
ドラマでは高島政伸が演じています。
お兄ちゃんの尊氏さん。ちょう格好いい真田広之さんです。
画像は尊氏さんが持参した毒入りのお茶を直義が頂くところ。
思わず「飲んじゃダメ〜!!」て叫んじゃう。
直義の死因は一応病死となっているのですが、尊氏による毒殺が真相らしいです。
「ただよ〜しッ!!」
「ぅあにうえーー!!」
多分毒入りと解ってて直義は覚悟していたようです。
実際はどうだったのかは解りませんけどね。
この直義最後のシーンは、涙なしでは見られませんよ!
「殺したぁ!弟を殺したぁ!!」
毒殺した弟を抱きしめながら絶叫する尊氏。
真田さん迫真の演技には、思わず目頭が熱くなります。
あんなに仲が良かった兄弟なのにどうしてこんな悲しい結末になってしまったのでしょうか?
両雄並び立たずといいますが、まさにその言葉通りな兄弟でした。
まあ、そういう事で今日は足利直義の命日です。
ちなみにその一年前に殺された高帥直、帥泰兄弟の命日でもあるんですよ。
今回は太平記的なお話でございました。
ちょっと支離滅裂な文章になってしまいましたがご勘弁を。
では今回はこの辺でおひらき。
股ね。